それからも私と『ヨル』との生活は、何の問題もなく順調に過ぎていった。


勉強で分からない所はヨルが教えてくれ、少しでも悩みができたりすると、すぐに彼に相談した。

彼は暇な時間があれば母の家事を手伝っているけれど、時々は一緒にテレビを見て笑い合ったり、音楽を聴いたりして、私との時間も作ってくれた。



──彼が家に来てから、そんなこんなで1ヵ月。



私も徐々に外出できるようになっていった。

例えば、生活指導の先生に会うためだけでなく、他の時間にも公園に足を運んだり、デパートに買い物をしに行ったりだとか、それくらい今は外出することが億劫だとは思わなくなった。