「こちらがカワヤギ様のご家庭に派遣されるアンドロイドです」


座るように促されて、アンドロイドはそっとイスに腰掛けた。


「おはようございます。私が今回仕事をさせていただく1088です。よろしくお願いします」


高すぎず低すぎず、穏やかな落ち着いた声が部屋に満ちる。

最初は父や母に合っていたフォーカスが不意に私に向けられて驚いたが、彼はふっと微笑んでみせた。

インフォメーションの女性型ロボットにはない、豊かな表情。