Dangerous city

露わになった八戸の素肌。

その背中を見て、俺達は驚愕する。

白く透き通るような美しい肌。

その背中に刻み込まれているのは、醜いとしか形容しようのない幾つかの弾痕だった。

自動小銃によるものだろうか。

刻まれて数年ほど経過しているような傷痕。

八戸のような美しい容姿の女性には不似合いな傷だった。

「八戸さん…それは…!」

ハルカの声が震えている。

その声にも表情一つ変えず、八戸は肩越しに俺達を見た。

「K国から亡命した時に…国境警備隊に撃たれたもの…」