Dangerous city

「じゃあ…」

俺は八戸に問いかける。

「お前はK国の命令で、世界中に名を轟かせる国際的テロリストになったっていうのか?『アミューズメントタワーシステム異常テロ』も『大学病院占拠事件』も、K国の命令で…」

言いかけた俺を。

「違うっ!!!!!!」

八戸は感情を露わにして怒鳴った。

瞳を見開き、声を荒げて。

まるで精密機械のような普段の八戸からは想像もできないほど、彼女は憤怒をその表情に浮かばせた。

…しかしそれも束の間。

「!?」

彼女は突然俺達に背を向けると、見ている前でスニーキングスーツを脱ぎ始めた。

「お、おいっ!」

「は、八戸さん!?」

何を血迷ったのかと混乱する俺とハルカ。

だが、次の瞬間。

「………!!」