Dangerous city

新しい情報が分かり次第、また連絡する。

そう言い残して、六道さんとの会話は終わった。

「……」

俺が携帯を切った事で、八戸もまたハルカに突きつけていたライフルの銃口を下げる。

「…会話の内容を…教えて…」

ハルカに銃口を向けていた事を悪びれもせずに言う八戸。

正直憤りはしたが、ここで仲間割れした所で分が悪いのは俺達の方だ。

「…この街の異常には、K国が絡んでいるかもしれん」

俺はやや溜息混じりに告げた。

それを聞いて。

「………!」

どんな状況でも感情の揺らぎを見せる事のない八戸。

彼女の瞳が、僅かに見開かれたように見えた。

注意深く観察していないと気づけない、ほんの1ミリにも満たない感情のブレだったが。