Dangerous city

と、ここで。

「ちょっと!八戸さん!」

今まで黙って俺と八戸のやり取りを見ていたハルカが発言した。

「私には!?」

そう言って手を差し出すハルカ。

まさか…。

俺と八戸は顔を見合わせる。

「鉄砲よ、鉄砲!」

ムッとした顔でこちらを睨むハルカ。

何と彼女も拳銃を要求している。

「貴女も…撃つの…?」

表情にこそ出ないものの、面食らった様子の八戸。

「何よ、悪い!?」

ハルカがガァーッとまくし立てる。

「こんな状況下だもの!少しでも戦力がいた方がいいでしょう?」

いや、気持ちはわかるのだが、ハルカはこういう事は素人だし…何より一般人だ。

射撃訓練など一度も受けた事がないだろう。

そんな彼女に拳銃を持たせるというのは…。