ハルカを連れて、俺は階段を下り始める。

先程の通りエレベーターは使えない。

自分の足でこのホテルを出るのが一番安全な方法だった。

周囲を警戒しながら、慎重に階段を下っていく。

その途中。

「!!」

俺とハルカは思わず立ち止まる。

二階の踊り場。

一人の女性が倒れていた。

身につけている服からして、このホテルの従業員だったのだろうか。

その服もズタズタに引き裂かれて半裸の状態。

髪の毛は乱れ、肌には強く掴まれたのか、指の痕や引っ掻き傷が残っている。

それだけではない。

下腹部や体のいたる所に、体液が飛び散っている。

この女性は…錯乱者達によって輪姦された末に絶命していた。