廊下を進んでいくとエレベーターホールに出た。

俺達の宿泊していた部屋は三階。

ここは早く一階へと降りておきたい所だ。

…ハルカが迷わずエレベーターを呼び寄せる為にボタンを押す。

「……」

エレベーターが三階に下りてくる事を示すランプが点灯する。

そのランプを見ながら、俺は言い知れぬ不安を感じていた。

「ハルカ、やっぱり階段で…」

訳もなく嫌な予感に駆られ、階段での移動をハルカに提案した時だった。

エレベーターが三階に到着し、ベルの音と共に扉が開く。

そのエレベーターの中から。

「うはァァああぁぁあぁぁぁアァァァアァァ!!」

10人近い錯乱者の群れが、エレベーターホールになだれ込んできた!