Dangerous city

だがそれも限界が来たようだ。

距離が詰まってきた。

加えてライフルの弾丸もなくなってしまった。

「ちっ!」

恐怖に脅え、俺の背中にしがみつくハルカの震えを感じながら、素早くライフルを投げ捨ててショットガンに持ち替える。

ライフルとショットガンとでは戦術が違ってくる。

ライフルならば遠距離からの狙撃。

ショットガンは中距離から近距離用の銃だ。

中距離ならば広範囲に散弾を撒き散らす事で集団を殺傷する事ができるし、至近距離ならば強力な散弾を一点集中で浴びせる事ができる。

俺は中距離から、なるべく多数の錯乱者達を巻き込んで散弾を撃つ!

ただでさえ多勢に無勢なのだ。

少しでも多くの錯乱者を巻き込みたかった。