燃え盛る炎が、ちょうど通りを遮断する形となった。
「今のうちだ、さぁ!」
俺はハルカと八戸を連れて全速力で走る。
…通りを駆け抜け、開けた道に出る。
そこは海に面した車道だった。
この都市は日本海側に位置する街。
当然海もすぐ近くにある。
天気のいい日には港から日本海を隔てた隣の国、韓国まで見渡せるらしいが、この日はそれどころか風が強く、高い波で海はうねっていた。
これでは海に飛び込んで泳いで街を脱出するどころか、船すら出せそうにないほどの大時化だった。
「…くそ…海路を使っての脱出も不可能か」
苛立ち混じりに俺は呟く。
上手くすればこのまま街を出られると思ったのだが。
「今のうちだ、さぁ!」
俺はハルカと八戸を連れて全速力で走る。
…通りを駆け抜け、開けた道に出る。
そこは海に面した車道だった。
この都市は日本海側に位置する街。
当然海もすぐ近くにある。
天気のいい日には港から日本海を隔てた隣の国、韓国まで見渡せるらしいが、この日はそれどころか風が強く、高い波で海はうねっていた。
これでは海に飛び込んで泳いで街を脱出するどころか、船すら出せそうにないほどの大時化だった。
「…くそ…海路を使っての脱出も不可能か」
苛立ち混じりに俺は呟く。
上手くすればこのまま街を出られると思ったのだが。


