軍の最高機密であるルクトイを見てしまったあたし達は、あろう事か軍に捕まってしまった。

兵隊達に捕まる前に反撃しても良かったんだけど、何たって相手が軍だからねぇ。
将軍を人質にするとかして逃げられたとしても、それじゃこの国には住めなくなっちゃうし、初仕事は絶対やり遂げたかったから大人しくしてたんだ。
それで、相手の様子を見ようと思ってたんだけど、取り押さえられたのは麻酔を打つ為だったらしい。

さて困ったぞー、体は麻酔で全く動かないし、あの変な2人にどっか連れて行かれてるし。

どこに連れて行くつもりだんにゃん?って言ったつもりが、

『ろこりるれれるくるもりらなん』

うぐぅ…うまく喋れないじゃないか。
あたしを抱えてる変な男が「ふん」と言ってにやりとした。

ひぃぃぃぃーーーッ!!こえぇぇぇぇよぉぉぉーーーーッ!!

『ろらーーーーぁ・・あらへぇー(コラー!離せーッ!)』

「「ククククク…」」

見た感じも動きも全てがキモいけど、笑い方も極めてキモいなぁ。
「ククク」なんて笑う奴もマンガ以外で初めて見たよ。

それから、あたし達はテントの奥のどこかの部屋に運ばれた。
テーブルの上らしき所にクリーダと並べられて仰向けに寝かされたんだ。
それを変な2人が両脇から腕を組んでニヤニヤして眺めてる。

変な男は軍服をすっごい几帳面に着ててね、すっごい真面目そうなんだけど、何がおかしいって表情が不味くて顔がやけにデカい。
そんで、たまにちょっと頭イッちゃった様な表情をするんだ。コイツ等絶対まともじゃないよ!
こんなのが…しかも2人も軍にいる事が1番の問題じゃないのか?

「「あんた達ってアレでしょ?」」

んむ?何だぁ?コイツ等さっきと口調が変わったぞ?

『あれれにゃんら?(アレってナンダ?)』

「「隠したってムダよッ!分かっちゃうんだからッ!ねーッ!」」

ねーッって…見事なシンクロぶりだけど、何が分かるっていうんだ。

「「ウフフ…好き同士なんでしょー?」」

うっわー、口調変わったら更にキモさがパワーアップしたよ。岩みたいな顔でその口調か!