あぁもぉ、2日なんてアッという間だったよッ!
出発の日になってしまった。

とにかく髪もナチュラルカールにしたし、凛々しさと優しさを兼ね備える感じのローブも新調して、早速組合員の印も付けた。
思った通り、新しいローブに輝く組合員の印はとってもいい感じだ。
でも話し方だけがまだ決まってないんだよ。

『さーて、どんなもんしょぉー』

考えあぐねていると、仰向けに寝転んでいるあたしに飼いネコのダイヤが乗って嬉しそうに足踏みをした。

『いだッ…いだだだッ!』

ピンポイントに加重のかかるネコの足踏み、これが実はちょっと痛いのだ。

『暫くあんたともお別れだねぇ
 ちゃーんとゴハン食べるんだぞ?』

ダイヤはゴロゴロのどをならして「にゃーん」と鳴いた。


クリーダと約束した時間が近づいたので、あたしは待ち合わせの場所へ向かった。
待ち合わせの場所は街からすぐの丘を上ったとこ。
走っていくとクリーダはもう来てたよ、時間に正確な人だね。

『お待たせー!待たせちゃったかんにゃん』

「………?今さっき来たとこです」

『そかー、じゃぁはりきっていってみるんにゃん』

「え…えぇ」

なんかクリーダは引いそうだなぁ、「んにゃん」はマズったかー?

『どうかしたのかんにゃん?』

「何か雰囲気変わりましたね」

『あたし、毎回キャラ作る事にしてるんにゃん』

「そうだったんですか、面白い試みですね」

あたしはこの間も「そういう設定だった」と言う事にしたかったんだけど、クリーダはどう思っているだろう。