この「赤毛のレンコン地主」の物語は、主人公がレンコン地主だけにレンコンネタだけで構成されている。

レンコンをいかに短時間に多く刈取るかを、何故か次々現れるライバルと勝負し、毎回苦戦の末勝利するというのが大体の大筋だ。
また、レンコン界には10日交換という絶対的なルールがあり、1つの畑は10日刈取ったら次は別の畑で刈取らないといけないというものらしい。
そうしないと畑のレンコンが育たないかららしいんだけど、いいレンコンを作る為には絶対守らないといけないんだとか。

途中で10日交換のルールを守らない「悪いレンコン地主」が登場し出して、物語は以外な方向へと進んでいくのだが…その話はまたの機会があったらするとしよう。
ともかく、読むと必ずレンコンに詳しくなるという今どき珍しいタメになる農作漫画なのだ。

あたしがしたアクションは、主人公が刈取る時のモーションそのままである。

主人公とごく一部の登場人物は刈取りが熟練しているので、パンと手を合わせて水に波紋を与えるだけで、どこにレンコンの根が這っているかを知ることが出来るんだ。その後はうまく引っこ抜くだけ。
円形の図形は、主人公やライバル達が刈取る時に現れるものなんだけど、多分圧倒的な熟練度を読者に分りやすく表現する為に付加された効果なのだろう。
コマの背景によく「ゴゴゴゴ…」とか「ザワザワ」とか書かれてるのと同じ様に、場の雰囲気を出しているだけで実際に図形が現れてる訳じゃないんだろうけど、それを付けると付けないとじゃ重さが全然違うのが不思議な所だね。

「えっと…それでこれは一体何なのですか?」

『山道がダメなら空を飛べばいいじゃないのかんにゃんッ!?
 って事で、羽ばたき機を作ってみたのだんにゃん』

あたし達の横には、細長細い胴体に4枚の大きな羽を持つ羽ばたき機が出来上がっていた。

「羽ばたき機?鳥みたいなものでしょうか?」

『ビンゴだんにゃん!
 さぁさ乗った乗ったーッ!』

羽ばたき機にまたがると、あたしは羽ばたき始動の魔法をかけた。
4枚の羽が交互に羽ばたき始める、それは鳥じゃなくてトンボに近かった…想像とちょっと違ったけどまぁいいや。
羽ばたきは段々と速くなって行き、胴体はあっけなく地面から離れた。