わたしはさっきまでこの左腕の先についていた物を手に取ると、空中に投げてプラズマで消去した。

『どうですか?こうなっていても戦闘力は変わっていませんよ』

「よし、わかった…作戦の最後を説明してくれ」

そう言ってもラピスはきっと気にしているだろう。
チラっとルビーを見ると、にんまりとしていた。

『続きを言いますね
 魔導士の元にたどり着いたら、
 物体達が来るまで乗り物は周囲をぐるぐると回りはじめます』

「オレはどうしていればいい?」

『そのまま乗っていて下さい
 魔導士は攻撃して来るかもしれませんが、それは放置でいいです』

「なぁ、攻撃とかって当たったりしないのか?」

『道中乗り物を破壊されそうなら阻止して下さい
 魔導士の元にたどり着いたなら破壊されても大丈夫です
 後は物体が全て集まるまで臨機応変に行動して下さい』

「『大丈夫です』って…
 乗り物だけじゃなく、オレに当たったりはしないのか?出血のとか…」

『もちろん当たると思います
 むしろ乗り物ではなくラピスさんを狙うでしょうから』

「…だよな」

『続けますね、
 最終的に物体が全て集まった所で、魔導士と物体を全て焼却するのですが
 焼却する為のものはその時に投げてお渡ししますので受け取ってください』

「あ、あぁ…投げるんだな、わかった受け取る」

『これで今回の作戦は全てです
 皆さんがんばりましょう!』

「オーーーッ!」

「お、おぉーッ!」

ルビーが叫ぶと、ラピスも仕方なく合わせた。

マトラ旧市街で、わたし達はいよいよ作戦を開始する。