ヘリオは俯いたままじっと何かを考えている様だった。


「今すぐ提供して欲しいと言う話ではありません
 後何年か経って…その時にまだその気があるならばですので、今回答を急ぐ必要はありません」

少しの間が開いた後、ヘリオが俯いたままで口を開いたよ。

「オレは…そいつにしか提供する気はない
 例え二度と会うことが出来ないとしても、誰にも言う事が出来ないとしてもそれは絶対に変わらないだろう」

あたしには理解出来る様な出来ない様な、少しぼんやりとした話だったんだ。