早朝あたしは騒音と共に目が覚めた。

あたしは眠い目を擦りながら一体何があったのか辺りを確認してみると、怪力ファイターのヘリオ・ブラッドが床に転がってるのが見え、その前に息を切らして立つクリーダの姿があった。


「いってぇー、散々な起こし方してくれるなぁ」

「あ、あなたはッ!あなたと言う人はッ!」

あのクリーダが取り乱してる、一体何があったんだろ。


『朝から何やってるんにゃん?』

「これを見てください!」

クリーダが指差したあたしの布団の隣に何故か布団が敷いてあって、掛け布団がヘリオが転がったその先に吹っ飛んでいた。


『んむー?布団が吹っ飛んだって事かんにゃん?』

「いえ、わたしは駄洒落を言いたいのではなく、布団がそこにある事を問題にしてるのです」

「いや、だからオレは何もしてないって…
 やっと知り合いが出来て嬉しくて布団を移動して寝てただけで」

「だからって、していい事と悪い事があります」

参ったなって顔でクリーダを見ているヘリオ、そして他の組合員もなんだなんだと言う顔で布団から起き上がってその様子を見ていた。


『まぁまぁ、ヘリオはただ寝てただけみたいだし、クリーダも少し落ち着くのだんにゃん』

「なぁ?ただ寝てただけなのにこれはないよなぁ」

「そうですか、だとしたらずいぶんと寝相が悪いですね
 この人はあなたの布団に潜り込んでいたのですよ」

『ほぇ?潜り込んだぁ?』

手で探ると確かに布団の右側があったかい、あたしの布団とヘリオの布団の間が約50cm。その間も手で探ってみたけど冷たいままだった。はて?