「これはお世辞でもなんでもない本当の事です
 わたしがあなたを気に入った理由の1つ、小細工魔法を気に入った理由がその強さですから」

『あたしってもっと強くなれるのかな?』

「きっとなれます
 小細工魔法は精霊魔法などとは別の系列らしく、わたしにはその原理が全く分かりません
 でも…」

『でも?』

「あなたはわたしよりも強い魔法使いです」

『えぇーーーッ!まさかーッ!』

「だからこそ、わたしはあなたを好きになったのですよ」


その目は冗談を言っている目ではなかったよ、あたしは自分の魔法にもっと自信を持っていいんだね。
思えばクリーダは初めてあたしを好きになった理由を話してくれたんだ、体から出てるっぽいナニカではなかったんだね。
クリーダが両肩の上からあたしを包み込む様にしている両手に、あたしも手を重ねた。


『クリーダは難易度Aのってどう思う?』

「スフェーンさん達は難易度Aの仕事をしてましたね
 内容を選べば出来るんじゃないでしょうか?見てみましょうか」

『うん、行ってみよぉー』


あたし達は難易度Aの掲示板の前に移動した。
いつくかの依頼書を見ていて、ある依頼に目を止めたんだ。


『突然変異の魔物の討伐?』

「何でしょう、突然変異って」