「あ、わたしはこの仕事を受けてないので人数に入れないで下さい」

「遠慮なんかしないの
 それに4人が出会えた記念として、あたしとしても受け取って欲しいんだけどな」

「そうだよッ!?遠慮すると逆に失礼になる事もあるんだよッ!?逆にねッ!」

『クリーダもらって?服も作り直さないといけないし』

今クリーダが着ている氷女の服は、スフェーンの血で染まっている。
魔戦士組合に来ていた他の組合員ですら、それを見て一瞬固まる程にね。
きっと物凄い死闘を繰り広げたんだろうって思ったかも、実際は仕事とは別の事で付いた訳だけどさ。


「わたしの服、また作ってくれますか?」

『うん、作らせてー』

「わかりました、では皆さんと出会うことが出来た記念に頂きます」

よかった、クリーダが報酬を受け取ってくれた。クリーダってちょっと頑固な所あるからもらってくれるか心配だったよ。

「そんじゃ、今日は疲れたし帰って寝るとしましょうか」

『二人とも明日は早いの?』

「うん、夜までに着きたいから夜明けと共に出発するつもり
 でも見送りはいらないよぉ?この仕事してればその内にまた会えるものね」

『そか…』

「あらぁ?あたし達なら全然心配ないわよ」

「そうそう、常にあたしが付きまとってるから、おチビの入り込む隙なんてないよッ!」

『へぇ、全然心配してないけどさ』

「アハハッ!少しはしろよーッ!」

本当に驚きだよ、こんな和んだ会話が出来るとは、出発の時には思いもよらなかったから。