「おチビ覚悟ッ!」

『あぎゃ!?』

突然シンナバーがあたしに覆いかぶさって来た。


『ナナナナナナッ!?』

「ふふーん?奇跡のパーティー編成みたいな事言わないの
 あんた今あたしに悪いって思ったでしょ?」

『え…別に』

「ホントは思っても思わなくてもいいんだけどねッ!」


シンナバーはあたしをガシッと捕まえたまま、何故かスリスリしはじめたんだ。


『うひゃ!?ちょっと!何してるの!』

「そんなの決まってるじゃないッ!
 スフェーンがした事と同じことをしたいんだよッ!」

『えぇーーーッ!?別にあたしは何もしてないよッ!』

「そんなの分かってるよ、あたしはスフェーンが夢中になってたものを知っておきたいだけなんだ」


シンナバーはスフェーンと全てを共有して、少しでも近づきたいって思ってるのかな?
クリーダがあたしに誓わせたあの言葉を急に思い出した。


『あたしは今後、クリーダ・ヴァナディンと、一生の人生全てを共有する事を誓います
 身も心も魂までの全てを共有する事を誓います』

「なにそれ?」

『誓いの言葉だよ』

「へぇーいいなぁ
 あたしも誓いたい…そして誓わせたい」

『うん、誓うといいよ
 あたしは無信仰だからお婆ちゃんに誓ったんだけどね』

「そうなんだ、あたしも神様にはちょっと誓いたくないナァ」

『えーーーッ!?一番信頼してる人と誓うんじゃない?』

「うーん…なら尚更かも」


聖職者のくせに神様を一番に信頼してないってどうなんだろうね。