そんな境遇だからだろうか、ルビーとわたしは1番最初の仕事でペアを組んでいたのだ。
その時のルビーの口調が「んにゃん」だったのだけど、行き着く先でとにかく不評だったな。

「こらそこ!おかしいの意味が違うぞ!」

「あぁ、そらしょうがないな
だってオレ組合入ってないし」

「ハァ!?なにそのFA宣言!」

「今回はさ、何かしつこく頼まれてちゃってなぁ…
何度も断ったんだけど・・」

「頼まれたってーッ!?
やっぱり勇者さまともなるとオファーが来るもんなんだなッ!!
そんで誰に頼まれたのさッ!」

「誰って、、マトラ王だけど?」

「ちょッ!王様の依頼を断るなよッ!
あんた何様のつもりッ?勇者さまですかそうですか!」

「なんかさ、オレが行かないと間違いなく2人の女が死ぬって言われちゃぁなぁ?
…ってまさかあんたらの事かい?」

「ゲーーーーッ!
なにそれ!あたし達もナメられたもんだよなッ!ペッペッ!」

『あなたがここに来た理由は分かりました
時間も限られてますし、今回わたしが仕事内容を説明させてもらってもよろしいですか?』

「あぁ頼む」

「よろッ!」

わたしは今回の依頼内容を2人に説明した、もちろんこの2人も依頼内容は把握しているはずだが、パーティーを組む場合は誰か1人が改めて説明する事が決まっている。
説明した者がリーダーとなるが、今回の面子で言うと組合に所属していない者はリーダーになる事は出来ない為、高ランクだがラピス・ラズリは除外される。
後は同ランクのわたしかルビーしかしないのだが、ルビーはリーダーをやらない子なので、わたしがするしかないと言う事になる。