香の部屋には 電気がついていた。 扉を開けると 香がやかんでお湯を 沸かしている。 「あっ!弘輝…」 俺を見ると 慌てたように やかんの火を止めた。 「あのね… 今、友達が……」 「友達?」 香の目がかなり 泳いでいる。 「宮野?」 奥から 顔を出したのは 男。