「うぃ〜す!」
「おはよう、咲良ちゃん」

「おはよう明徳、沙羅」

私は、それぞれ2人に挨拶を交わした。

真宮明徳(まみや、めいとく)
明徳とは、幼稚園の時からの幼なじみで腐れ縁と言うやつだ。


星見沙羅(ほしみ、さら)
沙羅とは、中学の時に仲良くなって、それからいつも一緒に居る。


「…それでさぁ〜」
「えぇ?まぢで!?…」

明徳と沙羅が、話題で盛り上がってる中で、大きな欠伸を1つ。

「ふぁぁぁ…」

「おいおい…咲良、人が話してる時に失礼だろ?」

確かに、明徳の言い分は正しい。
意外と昔から、こういうことには煩いんだよね。

私は、慌てて謝ることにした。
「ご…ごめんなさい」

素直に謝らなければ、後から怖い目に合うのは目に見えている。

前に、注意されて逆らったことがあり、その時に明徳の雷が落ちて私は、1時間以上の説教を食らったことがあった。

小さい頃から、厳しく育てられたせいなのか、今ではこんな性格になっている。

良いんだか、悪いんだか…。
余りにも、厳し過ぎて明徳は、恋愛の方は滅法ダメ。

だから、彼女にフラレるのよ…と、私は心の中で思った。

「咲良ちゃん、寝不足〜?」
心配そうに、沙羅は私を見つめる。

「大丈夫よ、ちょっと早く起きすぎただけ」
私は、2人に今朝起きた出来事を説明してあげた。

「へぇ〜意外と、優しいんだな」
「意外と…って何よ?」
ジロリと明徳を睨みつけると慌てて、そっぽを向き口笛を吹き出す始末。

「…でも、雀が元気になって良かったね。今頃、仲間と空を飛んでるだろうね」

「そうね…」
沙羅の答えに頷いて、空を見上げた。
雀たちが、空高く舞い上がって鳴いてるのが遠くから聞こえて来た。