あなたの大切なもの

「なんで死ねへんの…?」


何回も切った。
機械のように、ただひたすら切った。

左手の手首は、切り跡がたくさんついている。
だけどそんなの…気にしない。




死にたい

死なせて

お願いだから…



「お願いやから…お願いやから…」


叫び声に似た声を出した。




「お願いやから死なせてよぉっ――!!」