あなたの大切なもの

「ちょっと刹那! どこ行くつもりなん?」

なされるがまま刹那についていくあたし。

「ん~? 秘密~♪」

「秘密て何ィよ!」

「まぁまぁ♪ ええからついてこいっ!」

「ちょっ!」

刹那はあたしの事なんか気にもとめず、走り出す。
着いた所はゲーセン。
たくさんの”はてな”が、あたしの頭の上で踊る。

「ちょぉゲーセンで何するん?」

「遊ぶ!」

「遊ぶって…何して?」

「ゲーム」

「そんなん分かっとるし! 何で?」

「えーからえーから! 俺コインとってくるー♪」

刹那は、ダッシュしてコインの所行ってもたし…。
ゲーセンとか…何でやねん!
さっきまで駅前おったのに…何でゲーセン?
アホか!