湖という大きな水たまりはじいちゃんが幼い頃から話してくれる童話で知っていたが、こうして実際に見るのは初めてだ。

湖面が揺らめき、朝陽を反射している。


マイトはもっと近くにみたいと、湖のほとりまで駆け寄った。


湖の淵に立つと、マイトは清々しい気持ちになり、深く深呼吸した。


湖の周りを囲む草原が風に揺れ、鳥たちはさえずり、心地良いハーモニーを奏でている。


マイトは湖にそっと手を入れた。
冷たさが気持ち良い。
水の感触を楽しんでいると、朝陽のきらめきとは違う何かに気付いた。


手を伸ばせば届きそうな距離。湖の中からだ。


マイトは手を伸ばし、そのきらめきを掴んだ。