「真澄兄、ありがとっ!そろそろ仕事でしょ?頑張ってね!」 「あ…ああ。そうだな。」 ………? 真澄兄は〈仕事〉と 言った瞬間に顔が強張った。 気のせいかな…? 「じゃ、行ってくるな。」 「うん!気をつけてね」 “バタン” 扉が閉まると家中が 静かになった。 「はあ…」 ついため息が出た。 「ダメだ。ため息をはくと幸せが逃げちゃう!」 そう自分に言い聞かせ 元気を取り戻す。 「…よしっ!」