「…奈瑠っ!おい奈瑠」

「…ん。ってココどこ!?」

「保健室。いきなり寝息聞こえてビビったし」

あの人の腕の中で私、寝てたの!?

「すいませんでした。あのっもう帰りますから」

待って

あの人が遮る。

「送ってくから」

「迷惑かけれませんよ!!いいです。大丈夫ですから」

急いでカバンを取ろうとしたら、その腕を掴まれた。

「送ってくから」

有無を言わさない、真剣な眼差しに、私は頷くしかなかった。