『うそでしょ…』
私、黒崎 柚子葵
只今転校先の高校の前にいます

何で転校かって?それは…1週間前…



「柚子葵」

突然大声を上げた母親にビックリした私は
飲みかけのジュースをこぼしそうになった

『な…何』
私が問いかけると…

「柚木斗さんが1週間後アメリカに転勤になったから私も行くわね」

『ふ〜ん…って
ぇえーっ』

「柚子葵うるさい」

『うぅ…ごめんなさい…』
…って

『違ーっう私聞いてないよしかも…アメリカだよアメリカ私英語喋れないよ…』

「何言ってるの?柚子葵は連れてかないわよ」

へ?

『じゃ…じゃぁ、私どうするの?此処に1人?』
1人はやだょ…(泣

「1人にするわけないでしょ。柚子葵は4月からこの高校に行くのよ」

そう言うとお母さんは私が行くであろう高校のパンフレットをだしてきた

『せい…りゅう高校?』

「そう清龍高校
葵さんがその高校の理事長をやっているのよ」

『へ〜…』

「結構いいところだったからこの高校転校手続きしちゃった」

『ぇえーっ私の意見は』

「だって、柚子葵の意見はつまんないもん」
もんって…何歳だよ…(泣
『私今の高校が「つべこべ言わない1週間で荷物整理しときなさい」
遮られた…(泣


『もうあり得ない』
部屋に戻った私は急いで荷物の整理をした

『いつも勝手なんだから』
そう…私の母はいつも勝手…でも、今回は酷い…
私は目の前にあるパンフレットをもう一度眺めた

『はぁ…もうしょうがないか…決まっちゃったし』久しぶりに葵さんに会えるし…

『そうだよ新しいスクールライフだと思えばいいんだ楽しみだな』
このポジティブさは母親譲り…
こういうときはあの母親の子で良かったと思う