君のために



後ろから抱き着かれて、
人込みから離れた校舎裏に連れていかれた。




拓哉は、あたしを抱きしめて言った。

「ただの同じ班の仔タチだから、」


『・・・・・・』


「恵より大切な人なんていない。」


『・・・・・・』


「お願いだから、
俺から離れないで...」



どんな拓哉の言葉にも、
返す言葉が見つからなかった。