流れ橋

確かに、このままじゃ二人同時に休むことは、無理だった。

このままでは、わたしの夏休みが始まらない。

「田中くん、二人のいうとおりにしよう。そして、明日、海に行こう。サーフィン教えてくれるって、約束したでしょ。」わたしがいった。

一瞬、沈黙が流れた。
「俊、どうするよ。」先輩は、ニヤニヤしている。

田中くんは、髪をしきりに触っている。落ち着かないようだ。

「有川、何か変わったな。いいよ。じゃあ、明日、二人で海に行こうか。」そういって、わたしを見た。

「嬉しい。みんな、本当にありがとう。」わたしは、素直に笑っていた。

今日もいい天気だ。明日もきっと晴れそうだ。