流れ橋

それから、わたし達は、流れ橋を後にして、田中くんに家まで送ってもらった。

「今日は、いろいろありがとう。お互い、テスト頑張ろうね。後で、メールするね。」わたしは、手をふった。
「了解。じゃあな。」田中くんは、自転車に乗って、手をふった。
彼の姿が見えなくなるまで、後ろ姿をわたしは、見送っていた。

「蘭ちゃん、只今。」家に入ると、お姉ちゃんがテレビを見ていた。
わたしを見ると、「おかえり。遅かったね。今日、お母さん、お父さんのところにとまってくるって。」そう言った。

わたしは、冷蔵庫から麦茶を取り出しながら「めずらしいね。あの病院、とまることできるんだ。」と言った。
「そう見たいよ。ところで、どうだった花火？やっぱり行ってよかったでしょう。」お姉ちゃんは、そういってビールを一気飲みした。

わたしは、その豪快さに驚きながらも「うん。楽しかった。いろいろありがとう。」と礼をいった。