流れ橋

「上田くんが、手を振ってるよ。」わたしは、田中くんに言った。
すると、「アイツをあまり信用するなよ。」と少しムッとした声で、返事が返ってきた。
わたしは、何だかおかしくなって笑った。

「何で、笑うんだよ。」田中くんがいった。
もう、交通規制もかかっていないので、道には、歩行者天国のように人がいない。いつものように、車が走っているので、自転車は、隅の方を走った。

「だって、田中くんらしくないなと思って。」わたしは、彼の背中を見ながら言った。

国道を自転車は、走っているので、車によくすれちがった。

ふと、星は見えるかなと思ってしまい、わたしは、夜空を見上げた。ヘッドライトの明かりで見えにくいが、確かに、星は光っていた。

「別に。それより、少しは、気分よくなったか?明日、テストなんだろう。」田中くんが、少し振り返り、わたしをみながらいった。
「うん。だいぶよくなったよ。」