お姉ちゃんがいってたっけ。独りで、全部のことを抱えこむことは、無理だって。
田中くんを信じることができるか、なんて分からない。
だけど、自分の心のことを正直に話したいと思える相手に、やっと出会えたのだ。
わたしは、深く深呼吸した。まるで、やっと深い海の底から這上がってきた人みたいに。
「わたしってさ。ホントに弱くて、ダメ人間なんだ。わたし、この間のお父さんのこともそうだけど、ホントに無力で。何も出来ないし。何も変えることが出来ないの。」自然と、声が出ていた。
田中くんは、微動だにしない。何も言わず黙ったままだ。
「昔、上田くんに、負け犬って、卒業アルバムに書かれたことがあるの、田中くん知ってるでしょ。わたし、今でも傷ついてるんだ。情けないけど、恐かった。上田や田中くんが、わたしをバカにして嘲笑ってるって考えるとさ。だって、君らとても人気があったしさ、そんな人から、書かれるとホントにそうなんだって。」
田中くんを信じることができるか、なんて分からない。
だけど、自分の心のことを正直に話したいと思える相手に、やっと出会えたのだ。
わたしは、深く深呼吸した。まるで、やっと深い海の底から這上がってきた人みたいに。
「わたしってさ。ホントに弱くて、ダメ人間なんだ。わたし、この間のお父さんのこともそうだけど、ホントに無力で。何も出来ないし。何も変えることが出来ないの。」自然と、声が出ていた。
田中くんは、微動だにしない。何も言わず黙ったままだ。
「昔、上田くんに、負け犬って、卒業アルバムに書かれたことがあるの、田中くん知ってるでしょ。わたし、今でも傷ついてるんだ。情けないけど、恐かった。上田や田中くんが、わたしをバカにして嘲笑ってるって考えるとさ。だって、君らとても人気があったしさ、そんな人から、書かれるとホントにそうなんだって。」

