流れ橋

みんなに、あんなに支えてもらっていたのに。苦しみをを独りで抱えて生きてるって、思ってた。わたしの生きてる世界は、すべてが敵だって思ってた。そんな自分が情けなくて仕方なかった。

ふと、線路を見ると、小さな石ころがキラッと光っている。

わたしは、あの流れ橋の近くで見つけた人形を思い出した。

あの人形を見つけた時、帯が一瞬キラッと光ったところをわたしが見つけた。

なんか、懐かしい気持ちになった。

あの頃に戻りたい。まだ、おじいちゃんも生きていて、みんな元気だった。毎日が楽しくて幸せで、こんな日がずっと当たり前のように続いていくと思っていたあの頃に。

わたしは、無償に花火がみたくなった。あの花火だけは、昔から変わらない。

なんだろう、この気持ち。変わらないものへの憧れかな。

なんだか、分からなかったが花火が見たい。
みんなと一緒に見に行きたい。素直にそう思った。