コウの学校の体育祭から一ヶ月が過ぎた頃会おうという話になり、私が隣町まで行く事にした。


体育祭から一ヶ月会っていないと正直顔もぼやけてきていた。



バスに乗って20分。



私の顔わかるのかな。

いざ会って全然喋れなかったらどうしよう。



心配しているうちにコウと待ち合わせのバス停に到着。


バスを降りるとそこには誰もいなくて、古びたベンチに座った。


まだ来てないんだ…――


バックから手鏡を取り出して
この日の為にと少ないお年玉貯金を崩して買ったグロスを塗り直す。



これでよし…っと…



グロスの筆を口角まで滑らせた時だった。