『さえこ、誕生日おめでとう。24歳になったんだっけ。来年赤ちゃんが生まれるらしいね。…………誕生日に何もしてやれなくてごめん。』



それは


私の誕生日に届いたメール。





誕生日に父からおめでとうと言われたのは小学生以来だった。




父が私の誕生日など覚えているわけがないと思っていた私は、弟の雄太か修平かが何か言ったんだろうとばかり思っていた。



父から来たメール。



それが
最後にくれた
父からの手紙。