私の人生は母のものではなく、私のものであるのだから。


そして私が母に影響される事で浩人に影響が出る可能性もあるだろうとそう佐藤さんは言った。



本当に縁を切るつもりだった。


もう母は私に必要ないと思った。


けれど、電話で母に話そうとしても言えなかった。


それは母が怖いからじゃなく、母に何か嫌味を言われることが怖いからでもなく。



母が可哀想で。


母がこの先ずっと一人で過ごしていくと考えるととても胸が苦しくなって


言えなかった。