葬儀場に着くと先に着いた祖母が布団の上で眠っていた。


その顔はとても綺麗だった。



さっきまで見ていた祖母とはまるで違ってどこか笑っているように見えた。



私は昼寝をしていなかった浩人を連れて母の車の鍵をかり車に乗った。




浩人は車に乗るなりすぐに眠って、私は運転席のシートを倒し横になると佐藤さんに電話をかけた。



『もしもしどうした?』


仕事中で辺りからは賑やかな声が聞こえてくる。


「ばあちゃんが死んだ」



『うそ!?…大丈夫?』



「大丈夫じゃない」



『今日仕事終わったら行くからそれまで頑張れる?』



「頑張る」


遠慮して切る気配のない佐藤さんよりも先に自分から電話を切った。