それから一週間は不安に煽られる毎日だった。


祖母に電話をかけてみても電話に出る事はない。



「本当にきつい日は電話に出られないから」


以前祖母の言っていた言葉が頭に浮かび、余計に胸が騒ぐ。


祖母が再入院して1週間後。母からの電話。



「あと2週間くらいって先生に言われた。もって1ヶ月って」



癌はもうあらゆる場所に転移していた。



それを聞いてすぐに祖母に会いたくなった私は佐藤さんに話して1ヶ月ほど母の家に帰ることを決めた。


翌日、新幹線に乗りすぐに地元に戻り祖母の病院へ向かった。




病院のベッドで祖母は笑顔で私と浩人を迎えてくれた。