以来、母からの嫌味の電話が始まった。


「親を捨てるなんて最低」


「おまえも最悪な旦那と結婚したな」


「育児もろくにできないのに後から泣きついてくるなよ」


「ばあちゃんの事もほたって行くなんておまえは最低だ」


「この親不孝者」




あと少しの辛抱だと堪え続け、1ヵ月後の引越しに備え着々と準備を始めた。


修平もやはり父の事が気にかかるのかそれを機に実家へと戻った。

引越し業者を決め、家を決め、向こうの会社の人に挨拶へ行き、こちらの会社への挨拶も済ませる。


時間に余裕はなかったが、事は順調に進んでいった。