そんな母から私を守ってくれたのはやはり祖母だった。



「さえこは器用よ。子育ても一人で立派にできるから見守ってなさい。あんたは助けて欲しいと言われたときにだけ手伝えばいいの」




祖母からそう言われた事が悔しかったのか。家に戻ってから母は毎日のようにやってきた。




「ぶさいく」
「誰に似たの?」
「可哀想」
「絶対にあんたは苦労する」

「いつかこの子に死ねって言われるのよ」




くる度にこう言われるのももう限界だった。


母の電話に出る事を一切止め、家に来ても居留守を使うようにした。


すると何も気づいていない為怒り出す。



「どれだけ心配させたら気が済むんだ」
「人が助けてやっているのに」



来ても煙草を吸って浩人を抱きながら携帯を扱い15分でいつも帰っていたのに。