祖母の悲しそうな顔を見る事が何より辛かった。


母と二人で住むことになり、祖母の精神的負担は大きくなっていた。



祖母の無理をして笑う顔を見ていられなかった。



なんと声をかければいいのかわからず、謝る事しかできなかった。


でも祖母は「さえちゃんが1番辛かったでしょう。気づいてあげられなくてごめんね」と自分を責めた。



雄太も母に遅れて家を出た。




彼は頭が良かったから、母には「あのくそ親父」「死ねばいいのに」と母に何も言われないように先手をうっていた。


おかげで母は雄太雄太と彼に縋るように口にしていた。