実家に着くと朝と同じように祖母がドアを開ける。



「さえちゃん大丈夫?」



祖母に不要な不安をこれ以上持たせたくないと笑顔を作った。



「ごめんなさいね佐藤さんにも迷惑かけちゃって。ごめんなさい。さえこは悪くないんですよ、本当にごめんなさい」




祖母は佐藤さんに何度も頭をさげて私を守る事に必死だった。



佐藤さんも祖母に何度も「大丈夫ですよ」と言ってくれた。



リビングに行くと母がキッチンに立って煙草を吸っている。



「捜索願出したの?」



「うん今行ってきた」



「ふーん。どうせ死ねないんだからあの人は。」


そう言って煙草の火を消してまたもう1本に火をつける。