ADULT CHILDREN

「もう本当にそれしかないの。佐藤さんにも頼んだんだよ！？迷惑かけてるんだよ？もうあとは生活費か車売るしかないんだから」



「そうか。わかったよ…ごめん」


そう言うと父は３００万を置いて出て行こうとする。



「…どこ行くの？」



黙っていてもわかった。死ぬしかないって遠回しに態度で示している事。



「わかった！！もうわかった！車売るからそういう事しないで！！」



父はそう言うと玄関で足を止めた。


「でも車売るって言ってもどこも今日お金はくれないと思うよ？」



そう言うと父は小さく呟く。



「知り合いがいる」





父は自分の知り合いの車屋をしている人に言えば今日現金を貰えると言ったのだ。


だから私はそれなら父がそこに電話をかけてと自分で電話をさせた。