木の葉の殆どが色を変え始めた頃だった。
佐藤さんの帰りを待っていた深夜0時過ぎ。
一番下の弟、修平からの電話からそれは始まった。
「姉ちゃん?」
「はい。どうした?」
「ねえお父さんが帰ってこないんだけど」
「え?いつもの事じゃん。大丈夫でしょ」
父が日を跨いで家に帰る事は稀な事ではない。
「いや、でも…」
なのに修平はどこか落ち着かない様子だった。
いつも父の近くにいた弟はこの時普段の父から何か違う様子を感じとっていたのかもしれない。
「電話も出ないしメールも返って来ないんだ…」
「そう…。お母さんは?」
「もう寝てる」
弟の不安そうな声を聞いた私は落ち着かせるように言葉をかけた。
佐藤さんの帰りを待っていた深夜0時過ぎ。
一番下の弟、修平からの電話からそれは始まった。
「姉ちゃん?」
「はい。どうした?」
「ねえお父さんが帰ってこないんだけど」
「え?いつもの事じゃん。大丈夫でしょ」
父が日を跨いで家に帰る事は稀な事ではない。
「いや、でも…」
なのに修平はどこか落ち着かない様子だった。
いつも父の近くにいた弟はこの時普段の父から何か違う様子を感じとっていたのかもしれない。
「電話も出ないしメールも返って来ないんだ…」
「そう…。お母さんは?」
「もう寝てる」
弟の不安そうな声を聞いた私は落ち着かせるように言葉をかけた。


