言うまでもなく、それからのお店はとても居心地のいい場所へと化していた。



「やっと楽しく仕事ができる」


二人が辞めた途端にみんなは口を揃えて言った。


これまであの二人にイジメられたのは私だけではなかったとその後になって知った。


木山さんも入った当時は嫌がらせを散々受けていた事も。


二人の嫌がらせに耐え切れず次々に女の子達が辞めてゆき、女性の従業員が減ってしまったという事も。




友達も、彼氏もいない私にとっては本当に大切な居場所だった。
毎日飲み会を開いたり、仕事中も和気藹々としていて。


遅すぎた青春をこの時味わっているような感覚だった。