その時から私は人を信じることをやめた。

特に男の人の事は二度と信じるものかと。


女の人でもそう。


信じていても、いつか裏切られるなら
最初から信じないほうがいい。


自分だけを信じていればいい。



世界中の男の人が悪いわけじゃない。


世界中の人間が今まで出会った男と同じわけじゃない。



そうわかっていても
男の人を見ると憎くてたまらなかった。


傷つけたくなった。





私はもう誰も信じない。



17歳になる年、自分にそう誓った。



心などいらない。



こんなものがあるから苦しいんだ。




記憶を消す事ができないなら


死ぬ事が怖いのなら




せめて心だけは失くしたいと、何度も辛い過去を引きずり出してはそれを傷めつけた。