翌々日の朝の七時半。


八時半までに来ればいいと言われていたのに一時間も早く店に来ていた。



店内の電気はまだ着いてなく、もちろんドアも開いていない。


誰かいるかと一応数度ドアを叩き、床に座った瞬間だった。



「…新人さん?」



くたびれたパーカーを着た40代後半のおじさんがドアを開けてくれた。



「早いね。とりあえずこれ、制服着替えてそこら辺座っといて」



透明のビニール袋に入った制服を渡され更衣室まで案内してもらい、新しい制服に袖を通す。



白いブラウスに黒のタイトスカート。黒いエプロン。



鎖骨まである紙を頭の上の方で縛り、鏡を見つめた。



頑張ろう――――――――――



更衣室を出て、言われた通り適当に隅の方に座った。