「ねえよかったから話してくれない?」


話す事で、解決への道が開けるとも、同情されたいとも思わなかった。

それでも私が話したのは、自分が家出した事は間違いではないと、言ってほしかったからかもしれない。




「親に殺されそうになったの」


「それ、本当に?」


「嘘つくわけないじゃん」


「そうだよね…」


「私の親はね、私のことが嫌いだからきっと今頃清々してると思うよ。」


「…そんなに仲悪いの?」


「仲悪いとか言う前に、親子って感じじゃないもん」


それからスイッチが入ったかのように今まで親に言われた事をベラベラと話していた。


そんなに話すつもりはなかったのに、話し出したら止まらなくなって。


話しながら振り返る過去を見る事が辛くなってきて、途中突然黙り込んだ私はまた泣いていた。


深呼吸して大きく息を吐き出し、客観的に自分を見た時、また泣いているとそれがおかしくて泣きながら笑っていた。



どうして毎日泣いているんだろう。


どうしてこんなに泣き虫だろう。


弱虫なんだろう。



馬鹿みたいだって。