「契約?」



「うん。この家に居ていいから家の事してもらえないかな。洗濯とか掃除とか。そしたらご飯も用意するし、日当も払うよ」


「それだけで……居ていんですか?」



「いいよ。紗枝も親と色々あって一時居た時があったんだよ」



「そうなんですか…知らなかった」



「そう。まぁいいや。じゃあ決まりって事で。とりあえず俺は明日も仕事だからもう寝るね。これ、好きなだけ食べて」


「あ、はい」


「それじゃ俺向こうの部屋で寝るから」



立ち上がったけんちゃんを呼び止める。



「あ、私が向こうで寝ますよ」



「いやいいよ。それじゃおやすみ」



そのままけんちゃんはリビングを出ていった。